子供の頃から飛んでいる鳥を見るといつもワクワクしました。自分が飛べないということもありますが、どちらかというと羽ばたくだけでなぜ空中にいられるかに強く興味を惹かれたような気がします。
中学校の頃、初めてカワセミを見ました。幸か不幸か初めて見たカワセミがホバリング(停空)をしていたのです。羽ばたきながら魚を見つけるまで空中に浮いているではないですか。最初は信じられませんでした。夢を見ているようなとても幸せな気分になり、なぜあんなことができるのかを考え始めました。
その後、ミサゴやノスリのような他の鳥も停空して餌取りをすることを知りました。オオスカシバのような蛾も停空することがわかっていよいよこの世の幸せな停空(Happyhovering)をみんな見てやろうという素朴な目標ができました。今でもその目標は変わりません。ライフワークというやつですね。
大学に入って自然と写真が趣味になりました。ライフワークに必要な道具ですから。随分昔のペンタックスのカメラ総合カタログの表紙にオオスカシバのような蛾がホバリングしている写真が載ったのをご存知でしょうか。ペンタックス蛾などと勝手に名前をつけていました。いつかはこんな写真を撮ってやるぞと心に決めたのを今でも鮮明に覚えています。
その後、あっという間に時間が過ぎ、ある程度時間に余裕ができたのですが、未だに心のペンタックス蛾のような写真に出会っていません。このブログでは、心のペンタックス蛾を求めて毎日切磋琢磨している様子を記録しています。カワセミや鳥・虫、宙に浮いている月・日・星・雲などホバリングに絡む話題ばかりですが、興味があればご覧ください。